マーラー/交響曲第8番「千人の交響曲」

定番クラシックCD

マーラーの交響曲第8番「千人の交響曲」は、ショルティ指揮シカゴ交響楽団によるCDがお勧めです。この曲は、初演の際にもオーケストラ、歌手、合唱団合わせて、1030人もの奏者によって演奏された壮大な作品でした。そこで興行主が話題作りに「千人の交響曲」として付けたものであり、マーラー自身は、認めていませんでした。前項に挙げたベートーヴェンにしろ、本人が通称を付けないものが多いですね・・。マーラーは、この曲に対して、「私の作品の中でも最大のものであり、内容も形式も独特なので、常葉で表現する事ができません。大宇宙が響き始める様子を想像してください。それは、もはや人間の声ではなく、運行する惑星であり、太陽です」「この交響曲は、偉大な歓喜と栄光を讃えているものです」と述べています。また、曲全体が賛歌となっており、マーラーが最愛の妻に捧げた曲となっています。その様なマーラーの思い入れのある曲を堪能してみては如何でしょうか。
録音状態においても、数多くの名録音を送り続けたDECCAがデッカーツリーという収録方法を駆使した、素晴らしい録音です。
但し、旧規格品番:POCL-6001は素晴らしい音質なのですが、現行のCDの規格品番:4757521はOIBPリマスター編集がされています。OIBPとは、ORIGINAL-IMAGE BIT-PROCESSINGの略でして、この編集がされているCDは、音がふにゅんとして、さらに霞がかかり、心が沈んだ音になってしまいます。今回紹介した、規格品番:PROC-2105はSACDとのハイブリッドで値段がお高いですが、聴くならばOIBPが施されていないと思われる、こちらかと思います。私が所有している旧規格品番も載せておきます。
上掲している内容を頭に浮かべながら演奏を聴くと、まさに宇宙の真ん中にいるかの感覚が味わえます。お勧めです。

レーベル:DECCA
規格品番:PROC-2105
旧規格品番:POCL-6001    
販売状況:販売中
レア度:★☆☆☆☆

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